2015年11月23日月曜日

評価などというものは

生きている間は世の中にさっぱり受け入れられなかったものが、死後評価が一変し世界的な名声を得ることがある。創作の世界でこういう例は多い。絵画ではなんといってもゴッホ。まったく見向きもされず、生前売れた絵はたった一枚というのは有名な話。彼の絵が家の壁に空いた穴を隠す「ボロ隠し」に使われていたという。その友人のゴーギャンも絵では生計が立たず、雑多な仕事で食いつないでいた。
その対極の存在がピカソ。絵の天才は絵の商才にも長けていて、自らの価値を高め絵を高く売るツボを心得ていた。彼が死んだ時の総資産は実に数千億円。しかしピカソは余りに極端な例外、今の時代では受け入れられなかったと思う。多くの画家はお金に縁の無い清貧の世界に身を置きながら、来る日も来る日もせっせと絵筆を走らせるだけの一途な人生だったはず。そういう境遇や境地であればこそ、生まれた作品に俗気が抜け香り立ってくるというものだ。



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