2015年11月9日月曜日

阿久悠

昭和歌謡の風景を変えた。とりわけ歌の世界の「女」を変えた。
「心が忘れたあのひとも 膝が重さを覚えてる 長い月日の膝枕 煙草ぷかりと ふかしてた」(雨の慕情)
「すねて十九を越えたころ 細いナイフを光らせて にくい男を待っていた」(懺悔の値打ちもない)
「神がくれたこの美貌 無駄にしては罪になる 世界一の男だけ この手にふれてもかまわない」(狙いうち)
阿久悠はしかし男の書き手。彼が嫉妬した才能があったとしたら、それは阿木燿子のような、女にしか描けない女の体温を書いたひとだと思う。2007年没。70歳。



1018 Yuu Aku



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