2015年12月2日水曜日

極道と芸術

世界に名を残すような芸術家は我のかたまりだ。道一筋。他のことにかまけるゆとりはない。地域の役員なども引き受け、ひとの面倒見もよく、仲人の口なども手がけ、近所の婆様と道で出会ったら「おばあちゃん、最近腰の具合どう?」などと愛想よく声をかけ、庭の手入れも行き届き、ゴミ出しのルールもきちんと守り、政治・スポーツ・芸能の話題にも明るく・・・そんな芸術家はいるはずがない。世間様とのおつきあいは犠牲にしないと創作の道は極められない。世間に背を向けるとお金は入らないから、当然極貧。それでいておんなたらし、アル中、性倒錯、粘着気質、博打好きだったりするから、手がつけられない。
何かを得るには何かを捨てねばならない、というが、その道以外の全てを(人生も!)犠牲にする覚悟がないと芸術は微笑んでくれない。芸術は極道芸なのだ。



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