2015年12月22日火曜日

日本変人列伝三 西行

世捨て人。家は武家の名門、いわば何不自由ないエリートコースが約束されたおぼっちゃま。それが何を思ったか若い時に突然、家を捨て、世を捨て、出家すると言い出す。
「お前いったい何考えてんね。どうするつもりじゃ」
「歌人になりたいんや」
「かじん!何じゃ、それは」
「五七五七七や」
「・・・」
両親の嘆きはいかばかりか。決められたレールに乗れば一生安泰が見えている。西行はある月の夜、芸術の悪魔に魅入られてしまったのだ。西行の深い深い孤独の旅はここから始まる。

さびしさに 堪えたるひとの またもあれな 庵並べん 冬の山里 (西行)



1217 a woman

0 件のコメント:

コメントを投稿