2016年2月4日木曜日

芸術家が笑うとき

技術革新によって10年後には消える職業というのがオックスフォード大学の教授から発表されて話題になった。タクシードライバーやレジ係、銀行窓口、法律や税務関係の専門家といった機械操作系、知的生産系の職種はどんどん人工知能に置き換わっていくそうだ。生き残るものでは小学校の先生、医師・看護師、聖職者、心理カウンセラーなど微妙な対人スキルが要求されるものがリストアップされている。鍵になるのが「人間性と創造性」。人間でないとできない柔軟な対応や思考、プログラムからは生み出せない創作的活動は、ロボットも容易に踏み込めない人間の聖域になるのだろうか。

芸術家が、人工知能には生み出せないものを生み出す能力があるという、ただそれだけの理由によって尊敬される時代がくるか。それとも絶滅危惧種に陥るか。結局、今も昔も、感動を生み出す創造者としての芸術の未来は明るく、それができないものは朽ちてゆく。この原則だけはこれからも変わらないだろう。感動と無価値、その間を芸術家は漂い続ける。



0127 a woman

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