2016年4月20日水曜日

みどり色

山はいま緑に染まっている。日ごとに色を深めていく若葉の緑の微妙な変化の中に、銀毛に包まれた白色系の淡いぼかしや、花が咲いたような赤錆色の芽吹きが交じる。そのさまざまな自然の中の色にも固有の名前がついていることに驚く。萌葱色(もえぎいろ)あたりはポピュラーだが、老緑、裏葉柳、山鳩色、松葉色、金春色…名前からして美しい。

http://irocore.com/category/green/

この丹念な仕事はさすがに日本人だと思う。ひと目、ほぼ無限とも見える山の色の違いを切り分け、それに相応しい名前をつけた(緑だけではないが)。誰の仕事かしらないが、漢語や大和言葉などの古典に通じた学究と文学的、美的素養がないとできそうにない。名前そのものが創作作品のようだ。
印刷などで色を指定する際にはインクの色ごとに識別番号があるので、それで足りる。であるのに、こういうことをする。えらいひとがいるものだ。

風景画はやめた。どうもまずい。手前は樹ではなく、立ち上がって月を見ている獣(クマ、鹿など)にでもすればよかった。



0407 moon on the lake

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