2016年8月22日月曜日

晩夏の憂い

お盆が過ぎると風の温度が変わってくる。盛夏に頻りに鳴いていた蝉も主役が法師蝉に移り、庭の百日草も色が抜けてくる。「今年の夏も過ぎてゆくわいな」・・・いくつになっても夏がピークを過ぎて秋の気配が少しづつ立ってくるようになると、何やらうら寂しい気がするのは、子供の頃の記憶のせいだろうか。
ついこの間まで暑さに虐げられ、ふうふう言っていたのに、その熱気が弱まると急に寂しくなるというのは、人間づきあいでも経験することだ。ちょっとはた迷惑なほどお節介だったり、口騒がしかった人が急にいなくなると、しばらくぽっかり穴が空いたようになる。あんなに煩わしく避けたいほどに思っていたのに…この心の変化に自分で驚き、ときに喪失感すら感じる。ただ過ぎに過ぎゆくもの、春夏秋冬



0727 a girl 

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